久しぶりのブログです。
今年は新年から災難が続いておりまして、更新できませんでした。なんと、腰椎椎間板ヘルニアになってしまいました。今回は体験談も交えてこの疾患の詳細(アスリートの立ち向かい方)を話して行こうと思います。
そもそも椎間板ヘルニアとは、椎間板が、老化や運動などによって本来の位置からはみ出した状態。はみ出た部分が神経を圧迫することで、痛みやしびれといった症状が発生するものです。ちなみに「ヘルニア」とは、臓器などが本来あるべき位置から外に出てしまった状態を指します。
椎間板は、髄核と呼ばれるゼリー状の組織を、線維輪というコラーゲンの繊維でできた組織が包み込むような構造になっています。加齢によって椎間板が老化すると、髄核が線維輪を破って外へはみ出しやすくなります。椎間板は縦方向の圧力には強い反面、曲がったりひねったりという方向には比較的弱い性質があり、腰を曲げて重いものを持ち上げたり、身体を強くひねるといった動作が引き金となって、腰椎椎間板ヘルニアを発症することが多いです。
アスリートはウエイトトレーニングを行う人が多く、必然ですが、ヘルニアになるリスクは上がります。例えば、自分はデッドリフトを行う際、背骨をまっすぐ維持しないで前屈した時に椎間板の内圧が上がったり、スクワットも沈み込みの際、骨盤が後傾してしまい、これまた内圧が上がってヘルニアになったと思われます。10年以上ウエイトトレーニングをやっていた弊害がこのような結果になるとは、、、『フォームが悪いから!!』という人もいますが、適切なフォームで行っても経年劣化は避けられず、関節、軟骨は摩耗していきますし、疲労困憊の状態でずっとフォームを維持することは困難です。
私の場合はL2/L3とL4/L5の椎間板が突出しています。右前腿の感覚がほぼありません。触覚がない感じです。今の所、筋力低下や反射の低下はなくて安心しております。突出する椎間板によって症状のでる部位が変わるようです。
診断方法としては、MRI検査でヘルニアの状態を画像診断します。他に必要があれば神経の圧迫状況を調べる脊髄造影や、椎間板の変性程度とヘルニアの部位を調べる椎間板造影、同様に神経根の状態を調べる神経根造影、CT検査などを行い、視診・触診と合わせて診断します。腰椎椎間板ヘルニアでは、あおむけに寝て膝を伸ばした状態で片方ずつ足を持ち上げる下肢伸展挙上テストを行い、座骨神経痛が誘発されるかどうかを確認します。他に足の感覚や力が弱くなっていないかどうかを調べて診断します。細かいことを言いましたが、
要は、MRIでだいたいわかるよということです。
肝心の治療方法ですが、私はてっきり手術しかないと思っていました。しかし!そうではありませんでした。3ヶ月はもっぱら保存治療が第一選択らしいです。痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。また、消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い、痛みをやわらげます。腰を温めるのも良いでしょう。痛みが軽くなれば、牽引を行ったり運動療法を行うこともあります。
これらの方法でよくならない場合や下肢の脱力、排尿障害があるときには手術をお勧めすることがあります。最近では内視鏡を使った低侵襲手術も広く行われるようになってきました。
ふむふむ、、、
いきなりオペしないのは、腰椎椎間板ヘルニアのおよそ73%は6ヶ月以内に自然消滅することがわかってきたからだそうです。突出したヘルニアを体が異物と判断してマクロファージとういう免疫細胞が貪食してくれるとのこと。
現在、ヘルニア発症から1ヶ月、今だに痺れがあり、腰は前屈できない状態です。生きがいの運動を奪われ、最初は絶望しました。陸上競技しかやっていて興奮することがないから絶対治したい。オペせずよくなるために必要なこと。自分なりに考えました。まず、ヘルニア悪化の予防としてコルセットで固定します。次に内服で神経痛を抑えます。次に、神経回復にはビタミンB1が効くときいいたのでサプリを飲んでます。あとはヘルニアでもできる体操、ストレッチをYouTubeで調べてひたすらやっています。
そして一番大切なことは、諦めてスポーツを辞めないこと。足が痺れて運動が嫌になるのではなく、痺れた状態を作ってしまった現状を受け入れ、治すために何をすればいいか、考えて最善を尽くす。もし治らなかったり下半身が麻痺したら、車椅子でやれる競技を探します。常に楽しい、興味が沸く方へ向かっていくことが最近は出来てきました。この考え方は生きていく上で色々応用出来そうだなーと思っています。
話は長くなりましたが、逆境こそ成長の原動力。これこそ自分の座右の名です。同じくヘルニアで苦しんでいる人いたら一緒に乗り越えて行きましょう!